第3回 日本横断・夢の縦走スタート

     
 

 第3回日本横断・夢の縦走がスタートしました。この山行は北アルプス・中央アルプス・南アルプスをつなぎ、日本海から太平洋まで、2年をかけて完全踏破しようという試みです。5年ごとに実施される当会の名物山行でもあります。過去2回、日本横断の成功は中高年に勇気を与える壮挙として新聞報道もされました。 
 今回の日本横断は、日本海から太平洋まで完全につないで歩くと同時に、日本に存在する3000m峰21座をすべて踏破することを目標にしています(入山禁止の御嶽山は断念)。
 日本海に最も近い3000m峰は立山です。剱岳を経て立山に登ります。剱岳の雪どけ水は暴れ川となって富山湾に注ぎます。この早月川の河口からスタートし北アルプスを目指します。 万葉集の編者の一人といわれる大伴家持が越中の国守として赴いた際、早月川で詠んだ歌が万葉集に納められています。
「立山の 雪し消らしも 延槻(はえつき)の 川の渡り瀬 鐙浸かすも」
そして2年後には、太平洋に最も近い3000m峰、富士山から村山古道を下り、太平洋・田子の浦海岸へゴールする予定です。
万葉集の歌聖、山部赤人は田子の浦で
「田子の浦ゆ うち出でてみれば 真白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける」
と詠んでいます。今回の日本横断は万葉集をつなぐ山行でもあるのです。
なんと格調高い山行なのでしょうか(笑)

 人類の平均寿命は30年後には間違いなく100歳に到達するそうですから、いかに年を重ねてゆくかがますます大切になってくるでしょう。メンバーの平均年齢は今回初めて60歳を上回りました。日本の高齢化社会の縮図でもあります。社会的には定年となり、双六で言えば「あがり」と言われる年代です。しかしながら、メンバーは年齢を重ねても好奇心を失わず、努力してトレーニングに励み、日本横断という目標をクリアしようとしています。昨年12月から8回にわたるトレーニング山行のほか、自主トレを積み重ねました。テント山行の経験がなかった者も今ではテントの張り方や自炊食の作り方も一通りできるようになり、担いだこともないような重いザックを背負って丹沢を歩けるようになりました。おそろいの横断Tシャツも作りました。日本横断第1期生、第2期生は私たちのために壮行会を開いて激励してくれました。この原稿が掲載される頃には第1回目の山行も終了しているはずです。                     
                                訓 練 風 景

 

 さて、事故なく無事に太平洋まで歩くことができるのか。日本海で汲んだ海水を太平洋に届けることができるのか。メンバーは期待と不安を胸にこの壮大なプロジェクトに挑みます。みなさん、声援をよろしくお願いします。

 日本横断ルート図



〔山行の概要
第1回

富山湾・早月川河口~剣岳~立山~室堂

2回

室堂~五色ヶ原~薬師岳~雲ノ平~新穂高 

第3回

新穂高~槍ヶ岳大喰岳中岳南岳北穂高岳涸沢岳奥穂高岳前穂高岳~上高地 

第4回

上高地~焼岳~乗鞍岳~(御嶽山)~木曽福島

第5回

木曽福島~木曽駒ヶ岳~空木岳~駒ヶ根 

第6回

駒ヶ根~北沢峠

第7回

北沢峠~仙丈ヶ岳北岳間ノ岳農鳥岳塩見岳~蝙蝠岳~二軒小屋

第8回

聖岳赤石岳荒沢中岳悪沢岳~二軒小屋~下部温泉

第9回

下部温泉~毛無山~本栖湖~富士山駅 

第10回

富士山駅~富士山~富士宮口新六合目

第11回

村山古道~田子の浦海岸 

                                                           ※ 太字は3000㍍峰