日本横断夢の縦走パート2 D 上高地〜焼岳〜奈川渡ダム

(2010.11.1−3 歩行距離 35.3km)

10月29日夜〜11月3日の5泊6日(含む予備日1日)の予定であった、上高地〜焼岳〜中の湯〜白骨温泉(上高地・乗鞍ス−パ−林道経由)〜乗鞍岳〜奈川渡ダムは台風14号の影響で計画を大幅に修正、11月1日夜〜3日で上高地〜焼岳〜中の湯〜白骨温泉〜奈川渡ダムに変更してスタ−トするも、予想を超える積雪、ガスの為、焼岳山頂(北岳)より往路を引き返し、国道158号線を奈川渡ダムまで歩く苦心の山行となる。
参加メンバ−

隊長の坪井
ジャンボ高橋
テント師範の左光
心配性のマリア
最年少の鶴飼
教育係の関
新人の長島
 (以上7人、敬称略)


11月1日       松本駅前カラオケル−ムで仮眠

 八王子駅18:37発ス−パ−あずさに乗車、20:47松本駅着、5年前に利用した
サウナ「遊ingみすず」は廃業している為、それに替わる格安の宿泊所を探す、まず東口公園に行って見る、駅から5分程の公園にはトイレ、水場、東屋があり、屋根は藤棚である、隊長は気に入ったのであるが皆は思案顔である、街の中過ぎるしキャンプ禁止の表示があると云う、まあキャンプと言っても5時間ほど仮眠するだけなので隊長は
気にしていない、と雨がポツポツ降り出す、藤棚の屋根では心許ない、手分けして他を探す、左光はネットカフェかカラオケル−ムを探すと言う、ジャンボは格安のビジネスホテルを探す、隊長は幕営適地を探す、3分ほど歩くと陸橋の下に格好の場所を見つける、駐車場になっているのであるが隅の一角が使われていない、人目も気にならない場所である、公園に戻るとジャンボは、5850円のビジネスホテルが、交渉して3850円になると言う、左光は駅前のカラオケル−ムが、1ドリンク付きで1800円だと言う、隊長も橋の下の幕営適地を話すのであるが皆いい顔をしない、結局暖かいという事でカラオケル−ムとなる。
 ムー・・・・・ 日本横断花の2期生は軟弱なのである。
ゾロゾロと移動しカラオケル−ムへ入る、8畳ほどの広さである、ソファ−を壁際に並べ、テ−ブルを片付ける、ソファ−の上には女性3人と関が、床には残りの男性3人が寝る、暑いし、調子外れの歌声が聞こえて来るしで、良好な環境ではないもののとにかく寝る。











11月2日       上高地〜焼岳〜上高地
           行動   10時間10分(歩行距離 12.3km)
           朝食   各自
           夕食   せんべい汁、鮭ご飯、漬物
 3:30起床、暑さとカラオケ騒音でほとんど寝られなかった、皆起きて身支度しているのに、鶴飼はジャンボに起こされるまでグッスリと寝ている、大物なのである。
 4:00駅に向う、駅舎に入ると待合室は0:30に閉鎖されるが、2Fの広い空間は開放されている、しかも1人寝ている人もいるではないか、このステ−ションホテルは使える!
 4:15予約したジャンボタクシ−(小型バス)で上高地へ向う、上高地手前の釜トンネルが夕方7:00〜朝5:00まで閉鎖されるので、この時間に行く事になる、帝国ホテル前で降り、左光の号令でストレッチ、5:35長島の気合入れで本年最終の日本横断スタ−トである、辺りは未だ暗い、田代橋を渡ると正面には西穂高への道であるが、標識は無い、ここを左に折れ梓川沿いに行く、焼岳への登山道の標識を右に入る、濡れた落葉の道を進む、落葉松の大木が目に付く、白樺の混じった雑木林を登ると、左側が大きく崩壊している峠沢に出ると大正池が良く見える、1915年(大正4)の噴火により梓川の一部が塞き止められて出来たこの池は、山肌を崩れ落ちる土砂により年々小さくなっていると云う。























雪道となりスパッツを着けて歩く、ハシゴ、ワイヤ−等の岩場を経て焼岳小屋へ着く、中に小屋番の若者が2人、少し休憩をさせて欲しいと話すと、昨日で営業を終え今日はこれから小屋を閉めると云う、いかにも迷惑そうなので直ぐに出る。

ここを右に行くと新中尾峠を経て割谷山へ行く、我々の目指す焼岳北峰は左へ行き1時間10分のコ−スタイムである。
 雪が膝位までと深くなる、吹き溜まりでは腿まである、隊長とジャンボは交替で先頭をツボ足で行く、しばらく行くと積雪の為に道が分からなくなる、しかしながら焼岳北峰は眼の前なので、登りやすそうな所を選んで進む、一ヶ所滑り易い場所でロ−プを出す、蒸気の噴上がる左手30m位を登る、岩塊が大きく突き出た場を右に回りこんで進むと山頂である。 
 

さて中の湯へ向って下山する段になって道が分からない、GPS、地図、コンパスを使い進むべき方向は分かるものの、その方向は切れ落ちており、とても進めない、一度中の湯から来た事のあると云う左光と隊長は道を少し戻って更に探すも不明である、焼岳北峰の標識はあるのであるが、それだけで方向を示す物は何も無い、ペンキ印があるのかも知れないが積雪の為に分からない、ガスが濃く(20〜30mの視界)結局15分ほど道を探した末、来た道を戻る事にする、軽アイゼンを着けて下山開始、戻りはトレ−スがあり楽である。
途中で小屋番の若者の一人が、背負子を背にして我々の後に付いて来る、追い越したいのであろうが、先程の経緯もあり声を掛けかねている、我々は大人であるので道を譲る。
 隊長の前を歩く長島は実に良く尻餅をつく、感心して言うと、長島いわくバランスを崩した時は無理に頑張らないで、軟着陸してしまうのだと云う、 ムー・・・・・
 無事登山口に下りる、小梨平キャンプ場まであと40分位か、最後の踏ん張りと歩き出す、テントを張りティ−タイムでくつろぐ。
 夕食は鶴飼の用意した「八戸せんべい汁」である、鶴飼のご主人の郷里青森の「八戸せんべい汁」はB級グルメ日本一を決めるB1グランプリに3回連続2位となった逸品である、「せんべい汁」と云うから汁の中に入れると「麩」のような感じかなーと思っていたが、ナカナカ歯ごたえがあり美味いのである。
 夜中に外でバタンと音がする、誰かがベンチに立て掛けていたストックが倒れた音であろう。

上高地5:35  焼岳小屋8:55  焼岳北峰11:10  田代橋15:45



11月3日       中の瀬園〜奈川渡ダム
            行動   4時間50分(歩行距離 23km)
            朝食   雑炊   
 4:00起床、外は小雪がパラついている、せんべい汁雑炊の朝食を摂り、テント撤収、
左光のストレッチ、5:40鶴飼の気合入れで未だ暗い道を歩き始める、本日は奈川渡ダムまで約23kmの一般道
歩きである、隊長のテント4人は足の裏をガムテ−プで補強している、昨日は焼岳北峰から中の湯を経由して上高地・乗鞍ス−パ−林道に幕営の積もりであったので、タクシ−を奈川渡ダム12:00で予約しているのであるが、今日23kmを6時間20分で歩けるか、無理なら途中から時間変更の電話を入れなくてはならない。
 先頭の左光は猛烈な勢いで鬼の様に歩き出す、2番手のマリアは必死に付いて行く、道は凍結していなく歩き易い、釜トンネルを越えて休憩、この6kmを1時間強で歩いた、さすがに早過ぎる、マリアは膝上に湿布薬を貼っている、先頭を鶴飼に代わって国道158号を南下する、この道はトンネルがやたら多い、釜トンネルから数えて14番目に やっと奈川渡トンネルである、長いトンネルを抜けると奈川渡ダムであった、10:30である、釜トンネルからの17kmを3時間40分で歩いた、早速タクシ−会社に連絡する、30分で来てくれた小型バスに乗り松本へ向う、途中運転手さんお薦めの竜島温泉せせらぎの湯に入る(梓川右岸500円)。
 






















 松本駅ビル4F餃子専門店「さくら」で反省会、餃子は一皿(8個)200円、ビ−ルその他飲み物300円とリ−ズナブルで美味いのである。今回山行の共同費8800円の清算をする。



田代橋5:40  釜トンネル7:10   奈川渡ダム10:30