みろく山の会は自然保護活動を会の重要な活動の一つと位置づけ、創立以来のホームグランドである丹沢で清掃登山を続けてきました。しかし山ではごみ問題のほかにも登山道の浸食や草地の踏み荒らしなどさまざまな問題がおきています。そこで会では『登山と自然との共生』と言う視点から清掃に登山道整備を加えた新たな取り組みを始めました。

2006年4月22日、緑萌え立つ丹沢で沢山の会員及び関係者のご協力を頂き第24回清掃・登山道整備活動を実施しました。

 清掃活動の3コースのほかに登山道整備コースとして水切りの取付けやぬかるみ対策のウッドチップ撒布が加わり参加者総数は283人となりました。もちろん「ごみ・落し紙持ち帰りキャンペーン」も例年どおり集合駅周辺や各活動コースでおこないました。

      清掃活動・ごみ収集

     清掃活動・ごみ仕分け・計量

 清掃活動は自然保護の第一歩です。登山者がごみを拾う行為を通じて自然保護の大切さを自覚し、広く社会の共感を得ることに大きな意義があります。今年は大倉周辺コース、表丹沢県民の森から大倉へのコース、ヤビツ峠から三ノ塔経由で大倉へのコースの三つのコースで行い、参加者は66人、収集したごみは345kgにもなりました。この活動は引き続き毎年おこなわれます。

水切りの敷設

水切りの敷設
新たに加わった登山道整備は2005年から大倉尾根登山道を対象として、「水切り」の設置と「ヌカルミ」対策に取り組み始めました。

 登山道整備で行う「水切り」とは登山道に流れる雨水を斜めに導き、登山道の浸食・土砂の流失を防止するために設けるものです。試行を重ねたすえ出来た形は10cmの角材2本の間を合板でつなぎ溝型にしたものです。見栄えもよく頑丈ですが重さは約12kg/mとなりました。敷設にあたってはリーダー研修を行い、さらに4月15日には準備山行を行いすべての角材を運び上げました。

当日の水切りコース参加者は71人、大倉高原分岐から一本松までの8箇所で敷設、試行分を含めると合計18箇所、延べ56mの水切りが取り付けられたこととなりました。 

ウッドチップ撒布

ウッドチップ撒布
 「ヌカルミ対策」としてはウッドチップの撒布が行われました。このウッドチップは丹沢の間伐端材で作られたもので、ヌカルミを改善することにより登山道の脇を歩くことがなくなり、踏みつけによる植生の破壊を防止しようとするものです。

このコースの参加者は91人、1800gのウッドチップが運び上げられヌカルミに撒布されました。

■ みろく山の会の自然保護活動は今年から新たな第一歩を踏み出しました。
私たちの大切な丹沢の自然を守るこの活動にご理解とご協力をお願いします。